2010-01-01から1年間の記事一覧

NHK朝ドラ「ゲゲゲの女房」 布美枝さんは「努力信仰者」

NHKの朝ドラでは、主人公の村井布美枝(松下奈緒)が、「お父ちゃんはこんなに頑張っているんだから、いつか報われる」「お父ちゃんが認められたのは、努力が実ったからだ」と、努力すれば成功するといった「努力信仰」的な発言をよくしている。 漫画家に限…

大人の昔話〜西洋篇

注意)子供はみないでください。子供にみせないでください。 ある日、赤ずきんちゃんは遠くの村に住むお婆さんのお見舞いにいきました。 お婆さんの家には、お婆さんになりすました狼がベットの中で待ち伏せしていました。「お婆さん、なんでお婆さんの耳は…

大人の昔話

注意)子供はみないでください。子供にみせないでください。 むかしむかし、あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。 お爺さんとお婆さんは山に青姦に行きました。 やがてお婆さんは○玉のような男の子を産みました。 男の子はすくすくと育ち、犬、…

「スラムダンク」全国大会ベスト8を推測する

90年代に謎本ブームが起きたとき、スラムダンク関係の本も何冊か発売された。 その中の記述でいくつか違和感を感じたものがあったので、自分の推測したものを記述しておく。前年のベスト8(赤字は確定しているもの。黒字は筆者の推測したもの) 優勝−山王…

「アストロ球団」と「スラムダンク」の共通点

「アストロ球団」と「スラムダンク」の共通点といっても、「週刊少年ジャンプ」に長期連載された人気漫画という位しかないのが一般的な認識だろう。 両方ともスポーツ漫画ではあるが(野球とバスケのちがいはあるが)、作品の内容はまったくことなっているし…

小品集

twitterからの転載 鶏と卵は卵が先 鶏と卵は卵が先。なぜなら「最初に生まれた鶏」は卵から生まれたが、「最初の鶏が出てきた卵」を産んだのは、進化の途中で鶏になる直前の「鶏以前の生き物」だから。 2010.4.11 PM4:09より 自由について 人間は自由である…

blogでtweet

鳩山由紀夫、小沢一郎が代表と幹事長を辞めれば、新代表・新幹事長の顔ぶれ次第では民主党の支持率が回復するとは思っていたけど、ここまでの結果とは。民主党自体への不信感よりは、鳩山由紀夫の口先だけの総理としての力量の無さ、小沢一郎への嫌悪感が支…

たぬきちの「リストラなう」日記:検証

たぬきちの「リストラなう」日記。6月2日付エントリーのコメント欄がすごいことになっている。あれだけ話題になったブログだから、書籍化されるだろうと思っていた人は多いだろうが、最終回を掲載した翌日にいきなり、しかも大手の新潮社から7月末に出版…

護憲派と保守派の再定義

岩波書店の「世界」2007年5月号に、佐藤優が「山川均の平和憲法擁護戦略」という論文を寄稿している。 その中で佐藤氏は、自分自身を「現行憲法の条項には一切、改変を加えてはならないと考えるかなり硬直した護憲の立場に立つ。」と称している。 一方…

戦後日本人の2つの信仰

日本人は無宗教だ、といった言説をよく耳にする。 特定の宗教を信仰している人は少数かもしれないが、宗教でないものを信仰の対象にしている人たちはかなりいる。 戦後日本人が信仰の対象としているのは、天皇(皇室・天皇制)と憲法9条の2つだろう。 天皇…

5月14日付エントリに関する補論。「正しさ」をめぐる困難さ

5月14日付エントリ「選択的夫婦別姓制度に関して」に対してコメントを頂きました。コメント欄にも簡単な返答は記載してありますが、いくつか書ききれなかったことがあったので、こちらに記載しておきます。 私個人は元々は「選択的夫婦別姓制度」に賛成の立…

理想主義の2つの形

理想主義者には2つのタイプがあるように思う。 1つは、遠い将来には自分たちの理想が実現できると考えている人たち。もう1つは、結局人間には理想は実現できない、そう思いながらも理想を追求すべきだと考えている人たち(このようなタイプを理想主義者と…

理想主義と現実主義の再定義

メディアにおいては、理想主義か現実主義かといった二元論・二項対立的な言説を時々みかけるのだが、理想主義と現実主義をそれぞれ2つに分けてみたい。 まず現実主義。目的を達するためには、あるいは願望や欲望、快楽をみたすためには何をやってもいいとい…

右翼・中道・左翼

右翼・中道・左翼、三者の位置関係を直線上で表せば、中道を真ん中にして右端に右翼、左端に左翼が位置し、右翼と左翼は対局の関係にある。 だが、三者の関係を三角形上で表し、頂角に中道、右底角に右翼、左底角に左翼を置くと、右翼と左翼は共通の思考様式…

解雇規制緩和と労働・雇用制度改革私案

解雇規制を緩和して労働市場を流動化・活性化させないと、工場や企業が海外に移転し、産業が空洞化し、経済の停滞・失業者の増加等最終的に労働者が不利益を被ることになると指摘されている。 ただ、日本のように新卒一括採用が通常の雇用形態であり、新卒者…

タイムトラベルが可能な時間と宇宙の性質について

タイムトラベルの2つの方法 タイムトラベルの方法は2つ考えられる。1つは、ビデオテープを巻き戻したり早送りする要領で、この世界のすべての現象を同時に過去に戻したり、未来に進めたりする方法。もう1つは、タイムマシンのような乗り物に乗って、その…

選択的夫婦別姓制度に関して

選択的夫婦別姓制度については、特にこれといった意見をもっているわけではない。はっきりいってしまえばどちらでもいい。ただ、結婚後も生まれたときから名乗っていた姓を戸籍上の姓としたいと考えている人たちの気持ちは理解できるので、選択的夫婦別姓制…

永井豪「バイオレンスジャック」黄金都市編と蛭田達也「コータローまかりとおる!」D地区編

永井豪の「バイオレンスジャック」黄金都市編と、蛭田達也の「コータローまかりとおる!」D地区編は、フィクション・エンターテイメント作品の傑作である。構成の巧みさ、展開の面白さ、キャラクターの魅力等、娯楽映画の傑作と比べても遜色ない完成度をも…

ドラゴンボール 黄金の物語パターン

今回の内容もファンの間では既に知れ渡っていることであり、今頃そんなわかりきったことを言うなといわれるのを覚悟で記述します。鳥山明の「ドラゴンボール」は、その黄金時代、一定の物語のパターンをもっていた。かつて敵だったものが、より強大な敵の出…

スラムダンク 対翔陽戦 三井寿の得点は20点?17点?

これから述べることは、熱心なファンの間ではすでに指摘されていることかもしれないが、その時はご了承ください。15年位前、「スラムダンク」(井上雄彦)の各キャラクターの獲得得点を表にして調べたことがある。その時、翔陽戦における三井寿の得点に矛…

歴史は繰り返されるか

去年民主党政権ができたときに一番危惧したのは、1年もしないうちに分裂して、民主党を飛び出たグループが自民党と手を組み、再び自民党政権が復活するのではないかということであった。1993年、せっかく自民党を下野させたのに、非自民系の政治家・政…

憲法9条と日本の軍事政策に関して

今日は憲法記念日。世間では憲法改正問題をめぐって議論が盛り上がっているのだろうか。 私は、憲法9条を改正するか擁護するかを議論する前に、日本の軍事(防衛・安全保障)政策に関しての基本方針を、国民の同意・合意をえる形で形成すべきだと考えている…

テーマとストーリーからみた必殺シリーズの変遷6

新必殺からくり人(11作目) ピカレスクロマンの放棄、カタルシスドラマに基づいた作品制作 テーマの特徴 シリーズ第11弾「新必殺からくり人」は、殺し旅という大胆な設定、錦絵に殺す相手を書き込むという斬新なアイデアを盛り込んでマンネリ化の防止に努め…

テーマとストーリーからみた必殺シリーズの変遷5

必殺からくり人(8作目) 独創的な制作姿勢、テーマの2次化現象 テーマの特徴 シリーズ第8弾となった本シリーズ「必殺からくり人」は、設定・キャラクターともにそれまでの基本フォーマットに拘束されない自由で独創的な制作姿勢で作られているが、テーマ…

テーマとストーリーからみた必殺シリーズの変遷4

必殺仕置屋稼業(6作目) ピカレスクロマンの全面的追求、フィクション重視のストーリー テーマの特徴 シリーズ第2弾の「必殺仕置人」では、「頼み人の晴らせぬ恨みを晴らす」「法の網をくぐってはびこる悪を裁く」といった<カタルシス(懲悪)ドラマ>の…

テーマとストーリーからみた必殺シリーズの変遷3

暗闇仕留人(4作目) 仕置人を継承したテーマとストーリー テーマの特徴 前作の「助け人走る」が「必殺仕掛人」の延長線上で制作されたのと同様、シリーズ第4弾となった「暗闇仕留人」は、設定・キャラクター・テーマ・ストーリーとも「必殺仕置人」の延長…

テーマとストーリーからみた必殺シリーズの変遷2

必殺仕置人(2作目) 2つのテーマの融合、シリアスドラマ重視のストーリー テーマの特徴 シリーズ第2弾、原作なしのオリジナル作品としては第1作にあたる「必殺仕置人」も、<ピカレスクロマン><カタルシス(懲悪)ドラマ>の2つのテーマから成り立っ…

テーマとストーリーからみた必殺シリーズの変遷1

2つのテーマ・3つのストーリー要素 初期必殺シリーズは、2つのテーマ、3つのストーリー要素から成り立っている。 1つ目のテーマは<ピカレスクロマン>。これは「お金を貰って人様のお命を頂戴する裏稼業の人間たちの姿を描く」というテーマである。 2…

必殺シリーズの作品分類

必殺シリーズは、一般的には主水シリーズと非主水シリーズとに分類されている。だが、この分類は内容における分類ではない。 必殺シリーズを内容によって分類すると、「仕掛人」の系譜を継ぐ作品、「仕置人」の系譜を継ぐ作品、どちらにもあてはまらない作品…

必殺シリーズの時代区分

初期・中期・後期の区分 必殺シリーズをどのように時代区分するかは、何を基準にするかによっていくつかのタイプに分けられる。ここで提示するのは筆者の個人的な価値観に基づくものにすぎず、すべてのファンにここでの時代区分案を強制するつもりはないこと…