必殺シリーズの作品分類

必殺シリーズは、一般的には主水シリーズと非主水シリーズとに分類されている。だが、この分類は内容における分類ではない。
必殺シリーズを内容によって分類すると、「仕掛人」の系譜を継ぐ作品、「仕置人」の系譜を継ぐ作品、どちらにもあてはまらない作品の3種類に分けられる。

仕掛人」の系譜を継ぐシリーズ(「 」の中の数字はシリーズ数)

  • 該当するシリーズ

「1・仕掛人」「3・助け人」「5・仕事屋」「6・仕置屋」「10・新仕置人」「15・仕事人の初期」

  • 設定の特徴

「仲買人仲介型」の設定−頼み人から仕事の依頼を受け、殺し屋に仲介する仲買人が存在している(池波正太郎の「仕掛人藤枝梅安」では蔓と表現されていた)。
仕掛人の元締・音羽屋半右衛門、助け人の元締・清兵衛、仕事屋の元締・おせい、仕置屋の仲立屋・おこう、新仕置人の元締・虎、仕事人の元締・鹿蔵。

  • ストーリーの特徴

仕事の依頼を受けた後の、主人公たちの裏稼業を描いたプロットが中心のストーリー。フィクション・ハードボイルド色のつよいストーリーが多い。

「仕置人」の系譜を継ぐシリーズ

  • 該当するシリーズ

「2・仕置人」「4・仕留人」「7・仕業人」「12・商売人」「15・仕事人の中期以降」

  • 設定の特徴

「直接依頼型」の設定−仲買人が存在せず、殺し屋・情報屋が直接頼み人から仕事の依頼を受ける設定。
「仕事人」は中期以降も形式的には元締が存在しているが、実質的にはいないに等しいのでこちらに分類してある。

  • ストーリーの特徴

悪役の悪事、仕事の依頼の原因となる事件や出来事、頼み人や被害者の悲しみの姿を描いたプロットが中心のストーリー。シリアスな人間ドラマが多い。

ジャンル分け出来ないシリーズ

  • 該当するシリーズ

「8・からくり人」「9・からくり人血風編」「11・新からくり人」「13・からくり人冨嶽百景」「14・うらごろし」

  • 解説

「うらごろし」を除いて皆からくり人シリーズだが、内容の共通点はない。中期3作品の設定が「殺し旅」であること位である。
ストーリー的には、「からくり人」は仕掛人型、仕置人型両方の特徴をもつが、残りのシリーズは仕置人型と共通点が多い。

仕舞人以降のシリーズについて

  • ストーリーの特徴

設定とストーリーに連関性がないのが後期シリーズの特徴である。
設定にかかわらずストーリーは皆仕置人型と共通、ただし初期に比べてより単純でワンパターン化している。

  • 設定による分類

「殺し旅型」−「16・仕舞人」「18・新仕舞人」
「仲買人仲介型」−「25・仕事人5激闘編」「28・仕事人5風雲竜虎編」
その他のシリーズは「直接依頼型」だったはずだが、20年以上前にリアルタイムで1度みただけなので詳細を覚えていないものもかなりあります。間違っていたらファンの人ごめんなさい。


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