歴史は繰り返されるか


去年民主党政権ができたときに一番危惧したのは、1年もしないうちに分裂して、民主党を飛び出たグループが自民党と手を組み、再び自民党政権が復活するのではないかということであった。1993年、せっかく自民党を下野させたのに、非自民系の政治家・政党の失策ならびに見事な連携プレーで、1年もたたずに自民党が政権に復帰する、あの悪夢(自民党支持者にとっては喜ばしいことだったのかもしれないが)が繰り返されるのではないかという予感が、だんだん現実味を帯びてくる今日この頃。
次の参院選民主党議席が大きく減るのは間違いないだろうが、その前に鳩山首相の失政が原因で衆院解散総選挙を求める国民の声が高まる可能性もある。衆参同時選挙を実施したら、振り子の原理が働いて自民党が勝利して政権に返り咲く可能性もあるだろう。
衆院を解散せず参院選のみが実施された場合(民主党議席過半数超えをする奇跡がおきない限り)、連立の組み合わせがどうなるかが焦点になるが、場合によっては自民と民主の大連立構想が実現するかもしれない。
あるいは、民主党小沢グループと反小沢グループに二分され、小沢グループ自民党による連立政権が成立するかもしれない。
(その場合、小沢一郎批判を繰り返してきた保守・右派系言論人がどのような反応をしめすか興味深い。大好きな自民党が、大嫌いな小沢一郎と連立をくむなんて許せないとこれを批判するのか。それとも自民党が政権に復帰できるのならなんでもありだと、これを支持するのか。そもそも、保守・右派系言論人の小沢一郎嫌いは何に由来しているのだろうか。小沢一郎古い自民党の体質を最も強く受け継いでいるのだから、自民支持者が彼を批判するのは自己矛盾のような気が?。穏当に考えれば、外国人参政権などの政策に対する反発なんだろうけど、自民党を下野させ弱体化させたことに対する恨みが根底にあるような気がしてならない。この1年間、普段左翼的な正論に批判的な保守・右派系言論人が、こぞって左翼的な正論を振りかざして小沢一郎を批判していたのには笑わしてもらいました。面白いよね、日本の保守って。)
しかし、小沢グループ自民党連立政権って55年体制下の自民党の復活みたいなものだから、もし実現したら歴史の歯車が15年位戻るような気が?。
個人的には、自民党もついでに分裂して、民主党の反小沢グループ自民党の若手グループによる連立政権を期待したいけど、まあそう上手くはいかないだろうな。