東浩紀の衆議院選挙「積極的棄権」運動に関連して


現時点では、こうした運動に対しては批判や非難のほうが多いかもしれない。
ただ、投票率が20%以下に落ち込むという状況になれば、効果があったとして評価されるようになるかもしれない。(逆にいえば、全有権者のうち、極少数が棄権しただけではなんの効果もないともいえるが。)


投票率が20%以下に落ち込むというような状況になれば、政治家を含め多くの人々が劣化した政治状況をなんとかしなければいけないと真剣に考えるようになるかもしれない。
ただ、そうなったとしても政治家やマスメディアからは、「投票を義務化しろ」とか「投票を棄権した有権者からは罰金を徴収しろ」とか、投票率があがりさえすればいいという劣化した政治状況・言論状況を反映した反応しかおこらないかもしれない。


むしろ、棄権や白紙投票を呼びかけるだけではなく、投票用紙に「該当者(政党)なし」という項目を付け加え、「該当者(政党)なし」の投票数も公表することを制度化すれば、政治家たちも少しは状況を改善することを考えるようになるかもしれない。


もっとも自身の保身のことしか考えない与野党の政治家たちは、こういった提案などは鼻で笑うだけであり、かりに実現させたとしても、投票率をあげようとさらなるポピュリズム的な行動に走るだけかもしれないけれども。



・総理大臣の衆議院解散権問題に関しては下記の記事を。
  http://d.hatena.ne.jp/ono_gene/20141218  総理大臣の衆議院解散権について

  2014年12月に衆議院解散総選挙がおこなわれたさいの記事です。