政治や社会に関すること

そして歴史は繰り返す

1931年におきた満州事変以降、大日本帝国が自滅の道をつきすすんだように、2011年におきた福島原発事故以降の日本もじわじわと自滅の道を歩んでいるような気がしたが......。 「明治維新/敗戦」? or 「黒船来航/満州事変」? 2025年に日本近現代史第2の底…

総理大臣の衆議院解散権に関する試案

衆議院の解散権に関する案 1 内閣不信任案が可決したときは、衆議院の解散か内閣の総辞職をおこなう。(現行の制度でいい) 2 衆議院の任期満了が6か月以内になったらいつでも解散できる。 (期間は3か月以内、または1年以内、9か月以内など検討の余地…

不毛な戦い

憲法や民主主義的な手続きを無視し続けた第二次以降の安倍政権。 経済や安全保障政策について説得力のある政策提言をおこなえなかったアンチ安倍派の野党。 憲法や民主主義的な手続きを重視する人は、自民党の議席が1つでも多く減ることを望んだろうが 憲法…

東浩紀の衆議院選挙「積極的棄権」運動に関連して

現時点では、こうした運動に対しては批判や非難のほうが多いかもしれない。 ただ、投票率が20%以下に落ち込むという状況になれば、効果があったとして評価されるようになるかもしれない。(逆にいえば、全有権者のうち、極少数が棄権しただけではなんの効果…

民進党分裂騒動に関して

前原代表が、民進党を解体し、かつ安倍自民に対抗できる野党勢力を結集させることを一番の目的にしていたのなら、民進党の政治家で小池百合子グループ(希望の党)への移籍を望み、かつ希望の党側が入党を受け入れる政治家は円満に移籍させ、小池百合子グル…

今回の解散総選挙に対する1つのスタンス

あと4年間、安倍晋三が総理大臣をやることを支持・期待している人、容認・我慢できる人は自民党に投票。 安倍晋三に一刻もはやく総理をやめてほしい人は、自民・公明以外でもっとも得票をとれそうな党あるいは候補にいれる、というのも1つの選択肢ではある…

3つの危機

1 原発事故の危機 1931年 満州事変 1937年 日中戦争 1941年 太平洋戦争 2011年 福島原発事故 ? ? 2 戦争の危機 二十世紀前半の日本と似ている中国。 軍国主義時代の日本と似ている北朝鮮。 1930年代から1940年代にかけては、日本が戦争を引き起こす主体…

「平成天皇」と「今上天皇」

もう何か月も前の話題に関してだが...。 評論家の宇野常寛が現在の天皇(陛下)を「平成天皇」と呼び、それに対して、生きている天皇(陛下)のことは今上天皇と呼ぶんだ、「平成天皇」という呼び方は死後使うんだ、という批判がなされたらしい。 この文章は…

「東大新入生の3割は自民党支持、4割が支持政党なし。」

ツイッター上で、タイトルにしたツイートをみかけた。 なにかのアンケート調査の結果らしい。 このアンケートが事実だとしたら、きわめて無難なアンケート結果だと思う。 自民党の支持率が5割を超えるか、支持政党なしより自民党の支持率のほうが高かったの…

偶然の一致

細川政権が誕生して約1年半後に阪神淡路大震災がおきた。 鳩山政権が誕生して約1年半後に東日本大震災がおきた。 戦後日本の2つの大きな震災が、ともに自民党が野党に転落してから約1年半後におきたのは、単なる偶然の一致であり、そのことに科学的な根…

自民党の憲法改正草案

自民党が2012年に発表した憲法(改正)草案がそのままの形で発議されたとき、国民投票でどのような結果が出るか興味深い。 自民党の政治家たちを選挙で選んでいるのは日本の国民なのだから、(改正)草案がすべて可決する可能性もある。 一方、自民党を支持…

トランプかヒラリーかという選択もまた、ソビエト共産党政権かロシア帝国かという選択に似ているというお話

橋下徹を支持するかしないかは、ソビエト共産党政権とロシア帝国、どちらを支持するかという選択に似ているというお話 4年前、橋下徹を支持する人は「ロシア帝国が継続するよりは、ソビエト共産党政権が誕生する方がいい」と考える人。 橋下徹を支持しない…

憲法観・国家観をめぐる対立

国家観をめぐる対立 前回の記事「二重憲法・二重国家体制としての戦後日本」の中で、戦後の日本には、憲法観・国家観について相容れない異なる考え方をもつ人たちが共存していると記述した。 一方は、明治憲法(大日本帝国憲法)のうち、自分たちが改正して…

二重憲法・二重国家体制としての戦後日本

戦後の日本では、憲法観・国家観について相容れない異なる考え方をもつ人たちが共存している。 一方は、明治憲法(大日本帝国憲法)のうち、自分たちが改正してもいいと考えている条項のみを改正した憲法が、本来のあるべき日本の憲法であると考えていて、戦…

もう一つの戦後史

日本がアメリカに占領されなければ、日本人の間で、明治憲法体制を維持しようとする右派・保守派と、国民主権の民主的な憲法・政治体制をつくろうとする左派・リベラル派の闘争が、政治・言論の世界で繰り広げられただろう。 その場合、一番の争点となるのは…

倒幕派と佐幕派の戦いで徳川幕府が勝利したならば、日本が世界で最初の社会主義国家になったのではないかというお話

19世紀中盤の日本の針路 19世紀の中頃、日本には4つの選択肢があった。 1つ目は、徳川体制の下での反近代化路線。 2つ目は、徳川体制の下での近代化路線。 3つ目は、反徳川勢力の下での近代化路線。 4つめは、反徳川勢力の下での反近代化路線。もち…

建国記念日が3つあってもいいじゃないか

建国の日、あるいは建国記念の日を制定するとしたら、それはどのような日にすべきかについては、3つの立場が考えられる。 1つ目は、天皇(朝廷)によって最初の統一国家が建設された日を建国(記念)の日とすべきという考え方。紀元節を復活させようとする…

憲法96条問題

最近は(マスメディア上では)憲法96条問題は論じられなくなったが、数年前、この問題が論じられていた頃、1つだけ疑問に思っていたことがあった。 改正派は、「国会議員の過半数の賛成で改正が発議できるようにしよう」と主張していたが、なぜ「国会議員…

総理大臣の衆議院解散権について

今回の衆議院解散総選挙に対しては賛否両論あるが……。 (もっとも私の知る限りでは今回の解散総選挙を肯定している意見で説得力のある主張は1つもなかった。「今回の解散に大義なんてものはない。だが、安倍晋三のやろうとしている政策を支持しているから、…

安倍とともに去りぬ − 戦後の民主主義

2012年12月の衆議院選挙の結果、民主党が弱小政党に転落したことによって、日本の政治は、「自民党がやりたい放題の政治を行うか」、「自民党が再び国民の信頼を失い、政党政治、議会制民主主義そのものに対する信頼が失われるか」という、(自民党が…

政治家が本気で公務員制度改革をしたいのなら

9月5日に放送されたテレビ朝日「ビートたけしのTVタックル」で、「民主党には公務員制度改革を志向する議員とこれに反対する議員がいるから、民主党政権では本格的な公務員制度改革はできない」と言われていた。 これって自民党政権時代にも「自民党には公…

小選挙区制に関して

今年6月の「朝まで生テレビ」で猪瀬直樹が、小選挙区制だと1人しか当選できないから、候補者が選挙に勝ちたい一心で口当たりのいい公約ばかり述べるようになる、といった類の小選挙区制批判をしていた。 だが、現在の制度になる前、まだ中選挙区制だった頃…

結局、今の日本国民は55年体制下の負債を払い続けてるだけのことでしょう

自民党・官僚・財界の癒着した政治の弊害は、55年体制の時代から一部の人たちによって指摘され続けてきた。 だが、多くの国民は経済が順調に運営されていて自分たちがそれなりに安定した生活を送れていたから、自民党・官僚の癒着政治の弊害を黙認し続けて…

首相公選制について

総理大臣を国民投票などによって直接選びたいという意見は何年も前からよくみかける。 でも小泉純一郎以後の総理大臣は、何人かの例外はあるかもしれないが、大半がアンケート調査などで「次に総理になって欲しい人」に選ばれた人が、国民に人気があるからと…

2025年に日本近現代史第2の底が?

*サブブログに2011年6月2日に記述したものです。 Chikirinの日記を見にいったら興味深い記事をみかけた。 (毎日見ているわけではなく、たまに思いついたように見にいっているので1か月ちかく前の記事だが。) 半藤一利氏「昭和史」 その記事では、半藤…

日本の政治機構

教科書では、日本の政治機構は三権分立で、立法府が最高機関であり、立法府・行政府・司法府が互いに抑制することによって権力の暴走を防ぐとされている。 実態は、行政府が最高機関であり、司法府はその下に従属して、違憲立法や違憲行為にお墨付きを与える…

これからの日本

学校で愛国心教育を行うことに反対する人間を愛国心のない人間と決めつけて、「日本が嫌いな人間は日本から出ていけ。」と言う。 そんな頭が悪くて幼稚な人間が有権者の圧倒的な支持を受けて権力を掌握し、憲法も無視してやりたいことをやりまくり、最高裁判…

「明治維新/敗戦」?or「黒船来航/満州事変」?

「小説トリッパー」対談での鈴木光司の発言より 図書館で借りた「小説トリッパー」(朝日新聞出版)2009年秋季号を読んでいたら、福岡伸一と鈴木光司の対談で次のような発言をみつけた。 鈴木「徳川幕藩体制は明治維新でいったん壊されましたが、壊されたと…

国民投票法と天皇制

憲法改正に関する国民投票法案をめぐる議論は、日本が民主主義国家として未成熟であることを露呈させてうんざりするものだった。 憲法改正を実現したいという個人的な目標を達成させるために、法案の内容を少しでも憲法改正がしやすいものにしようとした現行…

保守の国・リベラルの国

アメリカのオバマ大統領は就任時だったか、「アメリカは一つ」と発言したが、私は日本は一つである必要はないと思う。 リベラル・デモクラシーの価値観に基づいた憲法が尊重されるのならば、日本が一つであっていい。 だが、これから10年、20年後には教…