政治や社会に関すること

60年安保私観

60年安保闘争については、非民主主義的な政権を打倒した民衆の政治運動だとして、民主主義的な観点からこれを評価する声もある。 その評価の妥当性についてはここでは触れないが、闘争の本来の目的であった安全保障の問題に関していえば、あの運動は戦後日…

護憲派と保守派の再定義

岩波書店の「世界」2007年5月号に、佐藤優が「山川均の平和憲法擁護戦略」という論文を寄稿している。 その中で佐藤氏は、自分自身を「現行憲法の条項には一切、改変を加えてはならないと考えるかなり硬直した護憲の立場に立つ。」と称している。 一方…

戦後日本人の2つの信仰

日本人は無宗教だ、といった言説をよく耳にする。 特定の宗教を信仰している人は少数かもしれないが、宗教でないものを信仰の対象にしている人たちはかなりいる。 戦後日本人が信仰の対象としているのは、天皇(皇室・天皇制)と憲法9条の2つだろう。 天皇…

右翼・中道・左翼

右翼・中道・左翼、三者の位置関係を直線上で表せば、中道を真ん中にして右端に右翼、左端に左翼が位置し、右翼と左翼は対局の関係にある。 だが、三者の関係を三角形上で表し、頂角に中道、右底角に右翼、左底角に左翼を置くと、右翼と左翼は共通の思考様式…

歴史は繰り返されるか

去年民主党政権ができたときに一番危惧したのは、1年もしないうちに分裂して、民主党を飛び出たグループが自民党と手を組み、再び自民党政権が復活するのではないかということであった。1993年、せっかく自民党を下野させたのに、非自民系の政治家・政…

総理大臣が職を投げ出した時は、解散総選挙で民意を問うべきか

鳩山首相は、普天間問題で行き詰まって総理を辞職しそうな予感がする。その場合は、解散総選挙を行って民意を問うべきだろうか。 法的にはその必要はないはずである。もし法的に解散総選挙をしなければいけないのなら、安倍元首相も福田元首相も法律違反をし…

永住外国人の参政権問題

永住外国人の参政権問題を論じる際は、参政権付与に賛成か反対かだけではなく、国籍取得の問題を含め、政府の基本方針はどうあるべきかについて論じる必要がある。1・参政権を付与せず国籍取得も難しいままでいいとする方針。2・参政権は付与しないが、国…